延長している筋力の低下
何か物を取るとき、筋肉は主導で働く「動筋」とその反対側に作用する「拮抗筋」が動いて
物を取る事ができます。
例えば机にあるりんごを取る場合、腕の前ににある上腕二頭筋が動筋となり、短縮。
反対側にある上腕三頭筋は、拮抗筋となり、伸長。
筋肉はこのような関係で動いていますが、もし、そこに不調が現れた時の運動指導について
詳しくお話します。
例えば、りんごを取った腕の肘が伸び切らなかった場合、短縮している上腕二頭筋を
マッサージなどで筋肉の緊張をとったりしますよね。
ここまでは、皆さんが無意識でもやられる伸ばすという行為です。
でも、これはその時は改善しますが、また普段の生活に戻るとすぐ肘が伸び切らないという状態に戻ってしまいます。
根本改善を行うためには、伸長されている筋肉の再教育をすることが大切になってきます。
肘を伸ばすためには、拮抗筋の伸長されている上腕三頭筋ですね。
この筋肉の収縮不全のために肘が伸び切らないのです。
手順としては、
1.上腕二頭筋の伸長を促し(マッサージ、ストレッチなどで筋肉を柔らかくする)
2.上腕三頭筋の収縮させるトレーニングを行うですね。
【短縮しやすい筋肉 ⇔ 弱化しやすい筋肉 の組み合わせ】
頸部伸筋群 ⇔ 頸部前方の屈筋群
僧帽筋上部・肩甲挙筋 ⇔ 広背筋
大胸筋鎖骨部繊維 ⇔ 僧帽筋中・下部繊維
小胸筋 ⇔ 菱形筋
脊柱起立筋・梨状筋 ⇔ 腹筋群
腸腰筋・大腿筋膜張筋 ⇔ 大殿筋
ハムストリング ⇔ 大腿四頭筋
股関節内転筋群 ⇔ 中殿筋
下腿三頭筋 ⇔ 下腿背屈筋群
※姿勢の教科書 竹井仁著より
参考にしてみて下さいね。